最終更新日 2024年10月16日 by cuerda
「福島復興はどうなってるの?」
「震災後の現在の福島の状況を知りたい」
「株式会社アトックスさんの本社にお伺いしたい」
福島復興は、2011年3月に発生した東日本大震災の影響で多大な被害を受けた、福島地域を対象に行われています。
全国的な注目の的で復興における最も大きな課題といえば、やはり原子力発電所の除染作業です。
この除染は計画に基づいて行われてきましたが、2018年の3月までに完了しています。
国と各市町村の地道な努力によって、森林を含む生活圏や住宅の除染作業が進みました。
除染はあくまでも福島復興の一歩に過ぎず、仮置場での保管と中間貯蔵施設への移動、最終処分場での処理とまだまだゴールまでの道のりは遠いです。
【関連サイト】株式会社アトックスは、昭和55年9月1日に設立した会社です。本社は東京都港区に所在し、全国各地に事務所・事業所・営業所・測定センターが多数点在しています。
→アトックスの主な事業/サービス内容は?
Contents
福島県内の空間線量は減少している
しかし福島にとって除染完了が大きな一歩になったのは間違いなく、完全な復興を遂げる将来に向けて希望が生まれたといえるでしょう。
ちなみに福島県内の空間線量は確かに減少しており、他国の主要な都市と比べても遜色のない値となっています。
福島第一原発とその周辺はまだ線量が高い地域が残っていますが、県内の大部分は世界の国々と比較しても安全な水準となりました。
一方、避難指示区域の方もかなり範囲が小さくなっていて、2022年6月末の時点で2011年4月時点よりも、約8割範囲が縮小しています。
つまり避難をしていた多くの人達が戻れるくらいに、福島復興が進んだことを意味します。
日本列島を震撼させた歴史的な大地震から10年以上が経過しているわけですから、復興が進むのは当然といえばそうですが、それでも人々の諦めない気持ちと懸命な努力の賜物です。
県民の健康管理や帰還に移住の準備など、かつての生活を取り戻す取り組みが多角的に行われている状況です。
公営住宅の整備が進んだり、商業施設や病院、介護施設に学校などの教育施設も整備が進んでいます。
避難民だけでなく、他県の人達を呼び戻すにはやはり、普通に生活できるようになったことを知ってもらう必要があります。
災害で受けた設備のほぼ100%の復旧工事が完了済み
その為には生活環境を整えたり、公共インフラについても整備しなくてはいけないです。
福島の公共インフラは、災害で受けた設備のほぼ100%の復旧工事が完了済みです。
道路や鉄道に漁港といずれもかつての姿を取り戻していますし、道路だけでも高速自動車道や国道が開通しています。
風評被害の的だった農林水産業も、少しずつではありますが輸出量が戻りつつあります。
食品の輸入禁止を解く国や地域も増えていますし、検査証明などの条件つきで輸入を認めている国はもっと多いです。
新しいブランド米の販売に乗り出したり、いわゆるスマート農業の推進や林業の人材育成など、これからの福島に向けた新たな取り組みも見られます。
被災地では営農が再開していますから、現地に足を運べば福島復興を実感したり、着実に活気を取り戻しつつあることが分かるはずです。
観光業も実は観光客が右肩上がりで回復していましたが、残念ながら近年は感染症の影響で震災直後の水準にまで落ちています。
教育を目的とした修学旅行、外国人の観光客も同様に右肩上がりの回復、そして感染症の影響で落ち込んでいるところです。
震災前よりも魅力的で人を引きつける価値を生み出す必要がある
福島復興が進むことで新たに課題となるのは、震災前よりも魅力的で人を引きつける価値を生み出す必要があることです。
もともと少子高齢化が進んでいる地域なので、震災が起こる前の状態に戻るだけでは不十分です。
本当の意味で元気を取り戻すには、積極的に投資をして若い人材に来てもらったり、今後の福島を担う新しい産業を生み出すことが不可欠です。
人材不足を補う為にロボットやドローンの活用が進められていたり、エネルギーや環境分野でも存在感がアピールできるように、世界に先駆けて水素製造の実証実験などを行っています。
医療や航空宇宙の分野でも技術開発に取り組んでいますから、こういった取り組みの数々からしても、福島復興が進んでいることが伝わります。
2031年に使用済み燃料の取り出しが計画されている
福島第一原発の廃炉計画は、2031年に使用済み燃料の取り出しが計画されています。
同時に、風評被害対策の取り組みも方針の策定、具体的な取り組みと進められているところです。
ブランド力の向上と輸出量の拡大もその1つですが、流通や販売促進に力を入れたり、消費者の信頼向上にも努めています。
情報をオープンにかつ積極的に発信すること、それも信頼とイメージの回復に結びつきます。
食品の検査はこれまで通り続けられていますし、放射線に関しては特に重点的に行われています。
世界的なSDGsの注目や取り組みもあって、福島でもSDGsを念頭においた枠組みだったり、将来の福島像を描き、その実現に向けた様々な取り組みが進められている状況です。
人災の側面が否めない原発事故による被害ですが、ようやくここまで復興が進み、イメージも良くなってきているといえます。
復興で蘇り強くなった福島は恐らく、風評被害には簡単に負けない県になっているでしょう。
まとめ
それから同様の事故や災害被害を発生させない、そういう県に生まれ変わったと考えられます。
この痛ましい被害と復興の取り組みから学ぶことは多く、他の地域の災害対策などの取り組みにも良い影響を与えています。