最終更新日 2024年10月16日 by cuerda

私は、建設機械メーカーに勤めていますので、日々の仕事で建設機械を商品として取り扱っています。

私に場合は特に、営業の一環として機械を操作する事も多く、取扱い免許の数も、現場の方よりも多く習得しています。

現在、世界中で様々な事業が展開されていますが、特に日本は、新興国への支援として、道路整備や文化財の補修、ビル建設などを率先して請け負う事があり、日本の企業も数々事業参入をしています。

私の会社も例外ではなく、アジア、南米、アフリカなどへの支援で現地の方への技術学習を含めて派遣されることが多く、私も3年間ほどアフリカの国に派遣されました。

現地では、まず何も知識がない方へ一から機械の操作方法やメンテナンスの仕方、故障した場合の対処方法などを教え込まなければなりませんので、かなりの時間を要します。

まず、素人の方に教えなければならないのが各部位の説明からです。

建設機械は、小型のものであっても大型のものであっても数多くの部品から成り立っています。

その部品一つ一つに意味があり、一つの部品の不具合によって、機械全体が動かなくなってしまう事も少なくないので、部品一つ一つの名称から、役目までを事細かく覚えてもらう事にしました。

海外事業の場合、機械が故障しても部品を取り寄せて新しい部品と取り換えるという事ができない場合が少なくありません。

日本製の建設機械というものは優秀で、世界各国で活躍していますが、アフリカなど日本からかなり離れて地域からの部品の取り寄せというのは時間も送料もかなりかかってしまう事も多く、また単純に部品の費用が捻出できない場合も少なくないので、できるだけ修理は、現地で行う事が必要になってきます。

そこで、部品の知識があれば、その場で修理する事もできますし、何か代わりになるものを見つける事もできる可能性があります。

次に操作方法を覚えてもらいました。

これは私が実践し、一人ずつ丁寧に指導していくしか方法はありませんでした。

海外で活躍する建設機械で最も多いのが、バックフォーとホイールローダーの2種類です。

瓦礫などの撤去に役立つバックフォーと道路の整備などに必要なホイールローダーの操作ができれば、大まかな事は可能になります。

どちらもそれほど難しい操作が必要なわけではないのですが、それまであまり機械に触れたことがなかった人間にも教えなければなりませんので、基礎から応用までしっかりと教え込みました。

人に教えるという事は、自分の技術の向上にもつながりますので、私にとっても良い経験だった事は間違いありません。

機械の操作性を覚えてもらった時点で、私の仕事はほとんど終わりだったのですが、工事現場というのは予期せぬ事故も起こってしまうものなので、しっかり監督をして様々な事故にも現地の方が対応できるようになるまで見届けました。

しっかりと日本が誇れる技術と信念を現地の方に伝えられたのではないかと思います。

 

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